ポエム 高円寺
- dionne731taveras17
- Oct 8, 2022
- 4 min read
【高円寺カフェ】ぽえむ MANO A MANO COFFEE ぼくは、これまで数度にわたってマンションポエムに関する記事をお届けしてきた(前回は「」)。 十数年前に収集・観察し始めたときは「人生に、南麻布という贈り物」などのポエムに半笑いでいた。 ぼくもまだ若かった。 それがいまやすっかり真顔で読み込んでいる。 ポエム 高円寺 安らぎのしつらえ。 誇りに、住まう」などといったポエムにいやされることもしばしばである。 成長なのか麻痺しちゃったのか。 今回は長年のマンションポエム歴をほこるぼくならではの一歩踏み込んだ分析をお聞かせする。 が、まずはともあれ、コレクションの中から威勢の良いポエムをいくつか蔵出ししよう。 いずれもマンションウェブサイトのキャプチャである。 上のポエムは中目黒の物件のものなのだが、ここに描かれているナカメ像に、隔世の感があってしみじみしてしまった。 「俺」とは。 そして「今宵も」ということは、毎晩のように最高潮なのだろう。 ぼくが学生のころの中目黒は輸入家具・雑貨とカフェ文化でならしていたものだが、気がつけばいまやEXILE関係のとドンキの街である。 どうやら「俺」の人物像が明らかになってきたようだ。 すっかりマッチョ。 かつての文化の正反対といってもいい。 友人でライターの速水健朗は、そのうち中目黒駅は「EXILE TRIBE STATION」に改名され、HIROの出身地である横浜への列車は「Choo Choo TRAIN」になるだろうと自身の記事で語っていた。 ありうる、そう思わせるマンションポエムである。 このランキングを見て、ぼくは感動した。 誇張ではなく、結果が表れた瞬間、鳥肌が立った。 1位が「街」だって! なぜ感動したのか。 よく考えてみて欲しい。 マンションポエムとは、マンションを売るためのコピーだ。 つまり、商品はマンションだ。 なのに、もっぱら「街」のことが描写されているのだ。 建築という商品そのものではなく、それが建つ場所について言葉と表現を費やされている。 2位以降をずっと見ていっても、建築物を表す語がほとんど出てこない。 この単純な集計だけで、すでにマンションポエムの真髄というか奇妙さというかおもしろさがわかる。 マンションポエム、それは土地の詩なのだ。 もうこの段階でぼくは大興奮である。 みなさんにこの興奮が伝わるかどうかはかなり疑問ですが。 家を選ぶということは、それが建つ街からどんないいことが受け取れるか、ということみたいだ。 街を「資源」かなにかだと思ってないか、マンションポエム。 いや、これはマンションポエム特有の態度というわけではなく、おそらくぼくらが漠然と抱いている「街像」のベースにある態度だろう。 たしかに、高円寺に住んでいる、といわれれば「ああ、そっち系の人ね」と思ってしまうし、世田谷に住んでいる人と、津田沼に住んでいる人の間に何かの差を感じたりする。 でもそれってほんとうだろうか。 ほんとうかどうかは分からないが、とにかくそういうぼくらの街像を敏感にすくいとって増幅させて謳い上げるのがマンションポエムだ。 これは都市論だ。 住宅選びは、場所選びであり、それは自分の収入と相談しつつ、通勤利便性、環境、そして自分の価値観との適合性(と思われるもの)をパラメーターとして落としどころを探る。 街は、自分が関与したり読み替えたりするものではなく、ある性質と機能をもった「資源」として「選択」するものになっているというわけだ。 ぼくはマキヒロチさんのマンガ『吉祥寺だけが住みたい街ですか? 』が好きだ。 マンションポエム的な「この街はこういう街で、こういう人が住むところ」という思い込みをスルーする双子の不動産屋が主人公の人気マンガ(おおざっぱ、というかずれたあらすじ紹介ですが)。 このマンガのタイトルにもあるように、吉祥寺こそ「街はメリットで選ぶもの」の権化で、ぼくにいわせれば「吉祥寺は人気の街」という認識はマンションポエムの精神と紙一重ってことだ。 どうだ。 どうだ、って凄まれても困ると思うけど、どうだ。 そういう語られることで定着した人気が招いたのが上の「吉祥寺の限界に挑戦ポエム」であり、いうなればこれはマンションポエムの自家中毒みたいなものだ。 おもしろい。 すごくおもしろい。。 このおもしろさ、伝わってますでしょうか。 デイリーポータルZに記事を書くようになって長いですが、いまぼくは史上もっとも分かりづらい記事を書いているな! と思っています。...
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